【Gサポート日記】お猪口でプールの水を汲み出す
「お猪口でプールの水を汲み出す」とは、とある一世を風靡した経営者が語った言葉です。彼は多くの事業で成功と失敗を繰り返し、乱高下する苦労の多い人生を歩んできましたが、原点にこの姿勢を持っている限り何度でも再起できると言っています。
「プールの水を汲み出す」とは、成し遂げなければならない大きな課題の例えです。それは例えば、莫大な借金を返済すること、事業を大きな規模に拡大すること、社会の課題を解決することなど、普通では考えられない困難な課題です。このような課題に直面した時に、立ちすくんでしまったり逃げてしまうことなく、まずは現状でできる小さなことからはじめることを「お猪口で水を汲み出す」と例えているのです。プールの水をお猪口で汲み出すとは、まさに気が遠くなるような作業です。しかし、お猪口の次はお椀を使ってみる、その次にはバケツを使ってみる、更に工夫してポンプを使ってみる、というように今より一歩ずつ効率的にできるアイデアを生み出すことによって加速度的に作業が捗るようになると言います。
このことを別の言葉で置き換えると「成功パターンをつくり、増幅させる」と言うことができます。まずは現状でできることをいろいろと試してみること、そしてうまくいったことを伸ばしていくことが大切です。
(添嶋真人)